一般社団法人
川口市介護事業者協議会
会長 梅田 成道
一般社団法人川口市介護事業者協議会は人口60万人の中核市である川口市の介護を必要とする市民のため、それを支える介護事業者のためさまざまな活動を行っております。介護事業者だけでなく介護をとりまくさまざまな業種の会員から構成されており、2018年6月に一般社団法人となりました。
日本における介護は、2000年に施行された介護保険制度に基づいており、3年に1度の改正を経ながら現在に至っております。この制度は、世界を見渡しても他に例を見ないほど支援の行き届いたものと言えます。その一方で、現在そして将来に向けて、この介護保険制度を維持していくための大きな課題として挙げられるのが介護人材の不足です。団塊の世代を中心とした人口の多い高齢者層の多くが今後介護が必要になる一方、それを支えるための担い手である若年層は少子化の影響下で減少傾向が続いているためです。不足しているのは人材のみならず、保険制度下で必要となる介護報酬の財源においても厳しい状況が続くことが予測されています。
介護は、支え手がいないから仕方ない、財源がないなら仕方がないと簡単に諦められるものではありません。年齢を重ねれば全ての人が必ず必要になるものが介護だからです。これまでもそうであったように、今後、介護のあり方は大きく変わっていきます。その変化の中で、長年支援を続けてこられた事業者もこれから新しく始められる事業者も共に重要な介護の担い手であり続けられるよう、我々は支援をしていきたいと考えております。
また、今後予測される重要な変化の一つに、介護における市町村区の独自性が挙げられます。発足当初の介護保険制度は、全国一律のサービスでしたが、制度改正を経ていく中で、少しずつ各地域の特性に合わせた支援の形を模索することが求められています。その点において、行政機関である川口市や医療機関など関連団体との緊密な連携のもと、川口市にとって何が最適なのか協議を進めていき、より良い川口市の介護作りに携わって参りたいと考えております。
介護は、公的制度の下でそれを必要とする高齢者を支援する側面が大きい一方で、それだけでは成立し得ないものです。介護を必要とする高齢者ご本人やそのご家族、地域の住民の方々といった多くの人の理解と協力があって初めて成立する部分も少なくありません。1人でも多くの人に介護のことを知ってもらい、1人でも多くの人に介護に協力してもらえるよう、我々も微力ながら活動していきたいと考えております。
我々は、介護を必要とする人たちに川口に住んでよかったと思ってもらえるよう、活動を続けてまいります。今後とも皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。